
失敗しない! ソファーの選び方
ソファーはお部屋の雰囲気を決定づける「リビングの顔」とも言える家具です。
毎日帰宅後から寝るまで過ごしたり、休日に映画を見てくつろいだりするなど、長い時間を過ごす場所でもあります。そのため、ソファー選びは慎重に行いたいものです。
他の家具と比べて高価なことが多いので、「こんなはずじゃなかった!」という後悔を避けるためにも、購入時に注意すべきポイントを詳しくご紹介します。
ソファーのサイズについて
適切なサイズのソファーを選ぶことは重要です。お部屋の広さや使用人数を考慮して選びましょう。
①ソファーの座面幅について

ソファーの幅のバリエーションには一般的に1人掛け、2人掛け、2.5人掛け、3人掛けの4タイプがあります。
一人がストレス無く座れる座面の幅サイズは60cm~80cmとされており、幅が広いほど悠々と座ることができます。
ダイニングチェアの幅サイズは45cm前後ですので、来客時などに詰めて座る場合、座面幅が180cmのソファーには4人座れる計算になります。
家族の人数、来客が多いかどうか等、ソファーを使用する人数を想定し座面幅サイズをお決めください。
②ソファーの奥行きについて

座面の奥行きにより座り心地や座る姿勢、用途が変わるため、要チェックポイントです。
一般的なソファーの奥行きは50cm前後で、くつろいで座る、センターテーブルで食事をする、飲み物を飲むなどにも深すぎず、いろいろなシーンで使いやすいサイズです。
座面の奥行きが60cm以上の深いソファーは、ゆったりと背中を背もたれクッションに預けてくつろいだり、座面の上であぐらをかいて座ったり、座面の上に立膝で座ったりと自由な姿勢でくつろげるのがメリットです。
リラックスした姿勢でくつろぐことを一番の目的にするのならば、座面奥行きが深めなソファーをお選びいただくのがおすすめです。
また座面が広ければベッドとしても使えますので、急な来客時や仮眠を取る時に便利です。
③ソファーの座面高さについて

通常のダイニングチェア等の椅子の座面高は45cm前後ですが、この高さは膝を直角に近い角度に曲げて、自然に背筋を伸ばして座る姿勢になり勉強や仕事をするのに適した座面高です。
ソファーはくつろぐことを目的としていますので、一般的にダイニングチェアより低めの座面になっている場合が多いです。
座面が高いソファーほど背筋を伸ばして座る姿勢になるのに対して、座面が低くなるにつれ背中を傾けて寝る姿勢に近づいていきます。
したがって、座面が高いソファーの場合は、座面の奥行きは浅くても座れますが、座面が低くなるほど座面奥行きが深めになっていくのが一般的です。
座面が低めなローソファーは圧迫感が無くお部屋が広々と見えるのと、背中を倒した楽な姿勢でくつろげるのがメリットです。しかし立ち座りの動作が大変になりますので、腰に不安がある方やお年寄りに向いていません。
座面が高めのソファーは圧迫感がありお部屋が狭く見えるデメリットはありますが、立ち座りの動作が楽にでき、背筋を伸ばした正しい姿勢で座れます。長い時間座っていても腰への負担が少なく、腰に不安がある方やお年寄りにはおすすめです。
④ソファーの背もたれ高さについて

ソファーの背もたれ高さにはおおまかに分けて、通常の高さのソファーとハイバックソファーの2種類のものがあります。
通常の高さのソファーの背もたれは肩までを支える高さで、ハイバックソファーは頭や首の後ろまで支えてくれます。
ハイバックソファーの場合、頭までクッションに預けられて長い時間楽に座ることができるメリットがありますが、背が高くお部屋に圧迫感を与えてしまうのはデメリットです。
ソファーの配置について
まず、お部屋の広さに合わせて最大何cmまでのソファを置けるかを考える必要があります。
お部屋に入る最大サイズのソファーを置いてしまうと、通路が確保できず移動が大変になり、ストレスを感じることになります。ソファー周りの通路、動線を考慮することが大切です。
また、ソファーが大きすぎるとお部屋が窮屈で狭く見えてしまうという問題もあります。
ソファーの周りにどのくらいの空間を空けるのが適切なのか、テレビからの最適な距離で、目安を具体的に説明します。
①ソファーとセンターテーブル、テレビの最適距離

ソファーとリビングテーブルの距離は脚を伸ばして座れる距離として40cm程度が適切です。
この数値は一般的な座面の背もたれまでの奥行きが50~60cmの場合で、座面の高さや奥行きのサイズ、座る人の体型、座り方(深く座る、浅く座る)で変わってくるので、実際に座ってみるのが一番です。
通販でソファーを購入する場合は、最寄りの家具屋さん等で、購入予定のソファーにサイズが近いものに座ってみて確かめるのも良いかもしれません。
テレビ台とセンターテーブルの間の空間は、通路として使えるように距離を空ける必要があります。
人間が一人通路として使う空間は最低60cmです。物を持って通ることを考えると80cm以上必要で、二人がすれ違える様にするには110cm~120cmは必要です。
お部屋の広さに合わせて、快適に使える通路幅を確保しましょう。
②テレビからソファーまでの最適な距離について

ソファーからテレビの画面の距離が近すぎると、目が疲れたり、視力が悪くなったりと様々なトラブルの要因になります。
テレビからソファーに座っている人の目までの距離は、テレビの画面の高さの3倍以上が適当と言われています。
目の健康のために、ソファーとテレビの距離を適切に空けましょう。
③ソファーに座りながらテレビを視聴する時の最適な目線角度

ソファーに座ってテレビを視る時に目線の角度を考えることも大切です。
テレビを視る時に、視線が画面を見上げる角度になってしまうとドライアイになりやすくなると言われています。
テレビ画面の中央を10~15度見下ろす角度になるようにすると、視聴の際に目が疲れにくくなります。
ソファーの材質について
クッション材
①クッション材の種類
ソファーの座面と背もたれには色々なクッション材が使われています。それぞれの材質によるクッション性の特徴を説明します。
②クッションの硬さについて
柔らかすぎる座面のクッションのソファーは、最初の座り心地は良く感じられるものの、長時間座っていると腰が深く沈みすぎて姿勢が崩れ、負担をかけてしまうことがあります。
特に、腰に不安がある方には柔らかすぎるクッションは痛みを悪化させる可能性があるので、沈み込みの少ない硬めのクッションをお選びいただき、座面は高めで背筋を伸ばして座れるソファーがおすすめです。
座面の硬さには個人の好みがあるため、ソファーを選ぶ際には購入候補のソファーに少なくとも30分以上座って試すのが理想的です。
ただし、通販でソファーを購入する場合は実物を試すのが難しいこともあります。その場合は、クッションの硬さや性質について店舗に問い合わせして詳しく確認することをおすすめします。
生地

ソファーの生地には大まかに分けて3つの素材が有ります。それぞれの特徴、メリット、デメリットについて説明します。
フレーム

ソファに用いられるフレームについて、特徴を解説します。
木製フレーム
- 天然木材
- 高級感があり、耐久性が高い素材です。特にオークやウォルナットなどの硬い木材は長持ちします。また、自然な風合いを楽しむことができます。
- 合板
- 複数の薄い木材を重ねて接着したもので、耐久性があり軽量です。比較的リーズナブルな価格で手に入ります。
- MDF(中密度繊維板)
- 木材を細かく粉砕して接着したもので、加工しやすく、価格も手頃。耐久性は合板よりも劣りますが、デザインの自由度が高いです。
金属フレーム
- スチール
- 非常に強固で耐久性があり、モダンなデザインのソファに多く使用されます。重いですが安定性が高く、長期間使用できます。
- アルミニウム
- 軽量で錆びにくい特徴があります。比較的高価ですが、デザイン性が高く、スタイリッシュなソファに適しています。
ソファーのメンテナンスについて
ソファーを長く快適に使うには定期的なメンテナンスが必要です。ここではソファーのお手入れ方法を説明します。

1. 定期的な掃除
掃除機を使い、ソファーの隙間やクッションの裏などにたまったホコリやゴミを定期的に吸い取ります。アタッチメントを使うとより効果的です。
ファブリックや布製のソファーの場合、柔らかいブラシで表面をブラッシングしてホコリを取り除きます。
2. シミや汚れの対処
もし液体をこぼしてしまった場合はすぐに吸い取ります。布やペーパータオルを使って軽く押さえて吸収させましょう。
汚れがついた場合は、ソファーの材質に適した専用クリーナーを使用します。革製の場合は革用クリーナー、布製の場合は布用のクリーナーを使いましょう。

3. カバーの洗濯
取り外し可能なカバーは、定期的に洗濯して清潔を保ちます。洗濯表示を確認し、適切な方法で洗うことが大切です。
カバーが取り外せない場合は、汚れた部分を専用クリーナーや中性洗剤を使って部分的に洗います。

4. 日常の手入れ
ソファーを設置する時はなるべく直射日光を避けます。日光から守ることで、色褪せや劣化を防ぐことができます。カーテンやブラインドを使って日差しを調整しましょう。
また、定期的にソファーのクッションや座面の位置を変えて、同じ部分が過度に使用されないようにします。

5. 革製ソファーの手入れ
革製のソファーは定期的に専用のレザークリームやオイルで保湿し、ひび割れを防ぎます。
エアコンの風が直接当たる場所や乾燥した場所を避け、乾燥に注意することが重要です。
6. 合成皮革ソファーの手入れ
汚れたら柔らかい布で拭き取り、水分を含んだ布で軽く拭いてから乾拭きします。
時々専用のクリーナーを使って清潔を保ちましょう。
7. ファブリックソファーの手入れ
汚れが気になる場合は、取り外して洗えるカバーを使用します。
新品の状態で防汚スプレーをかけると、汚れがつきにくくなるのでおすすめです。
定期的にメンテナンスを行い、ソファーを長持ちさせ、快適な使い心地を保ちましょう。
ソファーの搬入について
ソファーの搬入は慎重に計画しないと、搬入が難しくなったり家具や家の損傷を招くことがあります。ソファー搬入について、注意点をまとめました。
1. 搬入経路の確認
搬入経路となるドア、廊下、階段、エレベーターなどの幅を測っておきましょう。ソファーが通れる幅があるかを確認し、通れない場合は別の経路を考えます。
また、搬入経路に障害物(狭い場所、曲がり角、照明器具など)がないか確認し、必要に応じて移動させておきます。
2. ソファーのサイズ確認
ソファー自体のサイズ(幅、高さ、奥行き)を確認し、搬入経路と照らし合わせます。特に大型のソファーは搬入が難しい場合があるので、サイズをしっかり把握しましょう。
ソファー全体の高さが高い場合、扉の間口から通らないと思える場合もありますが、背もたれから座面部分を回しながら搬入できる場合もありますので、販売店に確認してみてください。
当店でソファーを検討する場合も、ご不明な点がありましたらサポートをいたします。お気軽にご相談ください。