家具の基礎知識

家具のクッション材

▼【ボンネルコイル】

 鼓型のコイルスプリングを鋼線でつなげ合わせたもの。

マットレスやソファに使用する場合、フェルトやウレタン等でスプリングを覆っている。

 人間が座ったり寝たりした時には連結されたコイルが同調して沈み込み、体重を面でささえる状態になる。

 コイルの数、径によりクッション性が変わってくる。

 ソファでコイルスプリングが使われているタイプは比較的高級なものが多い。

▼【ポケットコイル】

 ボンネルコイルをそれぞれ不織布で包んで隣り合わせたコイルが同調せず、独立して沈み込むように作られたスプリングコイルの一種。

 体重を面ではなく、点で支える為、体のラインに反って沈み込むので座った時、寝たときに姿勢が崩れず、理想的な座り心地、寝心地が得られる。

 このマットレスを使い二人で隣り合わせて寝る場合、一人が寝返りを打っても振動が隣に伝わりにくいのも長所。

 コイル数も通常のボンネルコイルの2倍以上多い。

▼【S字スプリング】

 何本ものS型のワイヤーを張ったスプリングで、隣り合うS型ワイヤーを フックで 連結させて固定している。

 ソファでは比較的に安価なソファで使用される。

 耐久性、快適性はコイルスプリングに比べると劣る。

▼【ウェービングテープ】

 ウェービングテープとは、糸をまいた細いゴムを編んだもので、耐久性は比較的強く、使用中切れるような事は無い。

 ソファの座面や背もたれのクッション材として使用される。

 ゴムの弾力で衝撃を吸収する。スプリングにくらべると、弾力性や耐久性、快適性は劣る。

 座り心地は柔らかくトランポリンのような感じ。

 スプリングとウェービングテープを併用したソファもある。

▼【ウレタンフォーム】

 ポリウレタン樹脂を主成分とし、発泡させたスポンジ状のもので食器洗い用のスポンジたわしもウレタンフォームでできている。

 家具ではチェアやソファ、マットレスなどのクッション材として使用される。

 気泡の大きさ、密度によって硬さが変わり、ソファなどでは色んな硬さのウレタンを何層にも重ねて使われる事もある。

▼【チップウレタン】

 チップウレタンとは、通常のウレタンを粉砕して圧縮加工したもので、通常のウレタンより硬く、弾力と耐久性にすぐれている。

 ソファなどでは通常のウレタンとチップウレタンを何層か重ねて互いの欠点を補い、長所を生かす形でクッション材として使用されることが多い。

▼【低反発ウレタン】

 荷重が加わるとゆっくりと沈み、やがて静かに復元していく特殊なウレタン。

 医療介護用品としても利用される。

 マットレスや枕のクッション材として使用する事でこのスローリカバリー効果により、 人への負担を軽減し体重と重力のバランスをとり理想的な姿勢を保つ。

 ソファのクッション材として利用されることも多いが座った時、ヒップの形状のままゆっくりと沈み込む。

 ただ、低反発ウレタンの層が薄かったり、密度があまり無かったりする粗悪品だと大した効果は無くかえって底着き感があり、かえって不快である事もあるので要注意。

▼【高反発ウレタン】

 高密度のウレタンで反発力が高い。
 低反発ウレタンが沈み込み過ぎるのに対し沈み込んだ後一定のところでストップし、元に戻ろうとする力が強い。
 マットレスなどに使用した場合沈みこみすぎずないので、腰などの負担が軽減できる。

 また、低反発ウレタンに比べて通気性にも優れている。

 温度によって硬質変化が生じにくく、暑くても寒くてもその硬さはほぼ一定を保つ。

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